ちょっと前ですが、テレビで株取引で大儲けしている青年をインタビューしてました。
確かまだ二十歳そこら。デイトレで随分儲かっているようです。
すごいな〜と思ってみていたら、とてもひっかかる言葉を耳にしました。
「もうブルーカラーもホワイトカラーも時代遅れだ。
額に汗して働くなんて時代では無い。
これからは、頭を使って、指一本で稼げるんだ」
もしこのブログを読んでいる人が居れば、大半の方はお気付きになるでしょう。
彼が誤っている事に。
労働者を卑下する彼の言動に、私は腹を立てる事もありませんでした。
ただ、ああ…。働いた事が無い、子供なんだな。
そう思うと同時に、自分が若い頃に同じような株ブームが来ていたら、と恐ろしく思いました。
彼は巧みなトレーダーなのでしょうが
自分が売買しているものが何なのかすら知らないのです。
何故株が上がるのか、
それは、誰かが業績を上げようと、必死で頭を、体を働かせたからです。
トレーダーはそれを予測して、その利益の恩恵にあずかっているに過ぎません。
労働者が居なければ、トレーダーは利益を出す事が出来ない訳です。
私はそれ自体を否定はしません。予測し、売買し、それで収入を得る事自体は。
ただ、自分の収入が何によってもたらされているのかを知らないと言うのは
恥ずかしい事だと思ったのでした。
トレーダーと異なり、投資家は、労働者を支えます。
投資する人がいて、それを使って利益を出す人が居て、成長があるわけです。
投資家という存在にはすごく憧れますが、
残念ながらそれには、財力も、理念も、知識も、足りません。
と、トレーダーというレベルにすら遠く及ばない、株初心者の独り言。
ええ。ええ。負け組ですよ。ハイ。